悲劇の大地5
「悲劇の大地」

「ハルビンの町並み」

松花江の夏

 哈爾濱の人口531万人。黒竜江省の省都。黒竜江省は、穀倉地帯としても中国の中で重要な位置を占めている。

<参考資料>東北3省の農業(単位は万t)
省 名小麦とうもろこし大豆
遼寧省31653652 56
吉林省293221439136
黒龍江省4102751146 533

 気候は、冷帯夏雨。しかし、哈爾濱は盆地なので、夏は暑く30度、冬はマイナス30度と、温度差が大きい。

 我々一行が宿泊したホテルは、松花江の近くにあった。哈爾濱の市民は短い夏を楽しむため、松花江で遊び、泳ぐ。松花江は、1840km、中国で五番目に長い河である。北朝鮮国境に近い長白山の天池から流れでて、アムール河に合流し、日本海に出る。スンガリとも言う。女真人の言葉で「天の河」の意味を持つ。

 ハルビンは、私の在満時代の一番の思い出の有る町である。
 50年前に住んでいた南崗区阿什街も昔の姿はなく、昔と変わっていないものは、馬家昿河と狭い道路だけだった。昔を思い出し懐かしく思う。
 私の想い出深いキタイスカヤ(中央大街)通りの石畳道路、秋林百貨店、スンガリの鉄橋は50年昔そのものであった


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