本当に無農薬で育てられるの?
果物を無農薬で育てるのは、
実は、とてもとても、難しいのです。
果物農家の方が、一番よくそれをご存知です。
当園も、今年は何とか農薬を使わないで済みましたが、
来年どうかは、正直言って分かりません。
1〜2度、防虫剤を要することもあるでしょう。
しかし、常に、
限りなく無農薬に近い低農薬でという
私のスタンスは、変えません。


ただし、ご近所では、米つくりに農薬を使われています。
ニューピオーネは、紙袋でカバーしていますが、
残念ながら、農薬は皆無であるとは 言えません。


私は、平成13年度末に若年退職して以来今日まで、なるべく農薬を使わない農業をと模索してきました。

 「我が家で必要な農作物は、自分で汗水たらしてまかなう」ことを目指し、おいしくしかも安全、環境を大切にする方法でと、米・野菜・果物(白桃・ぶどう・柿・すだち)の栽培に取り組んで来ました。

 このニューピオーネは、平成14年4月、美咲町(当時の中央町)の勧めで、一反の畑に10本植えました。経験不足により、2年のうちに3本を枯らし、現在苗木の種類を変えて再挑戦しています。 今年、6年目にしてやっと800の房に袋をつけました。実はこれは、大体の方が4年目でつけられる数ですが、いろいろなボランティアに追われる現状もあって、なかなか作業が進まなかったのです。

 もともと特に果物には適さない栽培方法の上、収穫は、天候に大きく左右されます。虫にかじられた実を取り去った等で見栄えが悪くなったり、葉の生育が遅れて熟れが悪かったりすることもあり、昨年まではほとんど自家用でした。

 しかし、今年は、我ながらよい出来と自画自賛しています。次ページの写真をご覧ください。
「パリッとして、とてもおいしい」「やさしく程よい甘さ」「来年も是非」といってくださる方に元気をいただいたのと、10本だけなので十分手間暇をかけて管理し、小まめに世話ができたからだと思います。
 
 このニューピオーネには、殺虫剤・殺菌剤等の農薬はいっさい使用していませんが、種を除き実を大きくしてニューピオーネにするための、ジベレリンを使用しております。ジベレリンは皮膚についても害のない成長調整剤で、水で溶いてペットボトルに入れ、手袋もマスクもしないで一房ずつ浸します。
 化学肥料「果樹一番」を、収穫後にお礼肥えとして、1度施肥しています。

栽培普及センター等では、一般的に、毎年の病害虫に備え、年間決められた時期に10数回程度、木や房の状態を考慮してその都度2−3種類の中から農薬を選び、早め早めに予防として散布するよう指導されます。ぶどう農家では、1週間か10日毎に、殺虫剤・殺菌剤を散布するのが通常です。もちろん、実際に病害虫が発生した場合には、もっと効き目のある即効性の農薬散布を行います。

大体のぶどう農家では、加えて年数回、除草剤を使用されます。我が家のぶどう園ではいつも下草が元気ですが、下草のないきれいなぶどう農園では、もっと頻繁に使用されていると思います。

次は私自身の作業一覧です。一つの作業に何日間かを要したり、ずっと継続して気を配る必要のある作業もあったりします。7月以降は、1週間雨が降らないと、水遣りも必要になります。

<私の作業一覧>

平成 18年

9月

下草刈1回
お礼肥え1回
(一本につき、・化学肥料「果樹一番」計量カップ2杯)     

10月

下草刈1回
土作りと基礎肥料(Kさんにいただいている竹菌入りの牛糞)
                     

11月

落ち葉の焼却処理

平成
 19年

2月

枝の剪定と切り口処理・剪定後の焼却処理

3月

幹・枝の粗皮はぎと焼却処理

4月

下草刈1回・ビニル被覆

5月

下草刈1回・脇芽欠き・穂の間引き・敷き草
新枝誘引と摘心・花穂の整形

6月

摘粒・ジベレリン協和粉末 <目的>種を抜くため
ジベレリン協和粉末 <目的>実を大きくするため
下草刈1回・房の整形・新枝誘引と摘心

7月

下草刈1回・摘房・袋掛け・副枝管理・ビニル被覆外し防鳥ネット被覆・新枝誘引と摘心
害虫駆除と摘粒

8月

下草刈1回・収穫準備・収穫・発送

9月

収穫・発送                    

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