| チベットの旅 |
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| 1995年8月15日(火) 北京から西寧へ |
6時頃(現地時間、日本時間では7時)に一度目が覚めるが、そのまま寝床で7時のモーニングコールを待つ。洗面を済ませ、妻にハガキを書く。8時、一階のレストランにて、バイキング形式の朝食。食後、ホテルの周りを散策。クマゼミの鳴き声を少し低音にしたようなセミの鳴き声、その中に聞き慣れたミンミンゼミの鳴き声も。柳の大木の林の中で羊を追う人。ホテル入り口近くの民家の前の露店にはリンゴ、桃、葡萄、西瓜などが並べられている。9時には部屋に戻り、荷物を整理。9時20分、バスにて空港に向かう。高速道路を走ることわずか15分程で北京空港に。
大混雑の空港内。チェックも厳しい。10時、出発ロビーへ。10時30分、空港バスにて滑走路脇の飛行機に。中国西北航空公司2142便、西寧行き。座席は25C。
席に着くと間もなく、スチュワデスが新聞を配布。11日付けのChina Dailyと蘭州日報。どちらにも島村発言の記事が。10時55分、始動。11時05分、離陸。厚い雲に覆われ下界は見えない。FASTN SEAT BELTの灯は点いたまま。前方、ファーストクラスの席のあたり、エアコンから白煙が。単なる温度差によりものか、数分で消える。12時、ランチ。菓子パン3個、チキンにザーサイ、コーヒー、ジュース。13時、高度を下げた窓から赤茶けた岩山が見える。10分後、西寧空港に無事着陸。荷物確認後、バスにて市内に向かう。市内まで20キロ余り。現地ガイドのDさんの案内。
黄河の支流、湟水の谷に沿って走る。柳、ポプラの並木の背後には小麦畑が広がる。20分程走ると前方に、化学工場らしい建物、林立する煙突から白煙があがっているのが見えてくる。歓迎来寧のアーチをくぐるといよいよ西寧市街。左手に民族学院、右手には清真寺。東西大街は渋滞がひどいのかバスは右折し建国路に入る。正面に西寧火車站(西寧駅)を見ながら再び左折、七一路に入る。西寧賓館の前を抜け、南河沿いの黄河路を西寧での宿、青海賓館に向かって走る。
14時10分、昼食予定の賓館前「東方餐飲娯楽中心」に着く。10数品の炒め物中心の料理が並ぶ。ビールは一テーブル3本までサービス。追加1本(五星ビール)5元。
食後、ホテルに移動。部屋割り、午後の観光案内。ロビーの売店で市内地図1元。部屋は1703号室。鍵はない。17階の服務員にその都度開けてもらうことになる。
15時40分、市内観光に出発。西寧のメインストリート西大街から東大街に。省政府の正門前では麻薬撲滅のポスター展。歩道を行き交う人の中に、しだいに白い帽子を被った男や黒いベールを被った女が増えてくる。回族の居住地域に入ったことを意味する。間もなく東関大街に面した清真大寺に着く。治安がよくないので、持ち物に注意するよう、ガイドの指示。望楼のような2本のミナレット(それも西アジアのモスクを見慣れた者には異質ではあるが)がなければ仏教か儒教の寺院に間違いそうなモスク。本堂のような礼拝堂の屋根にはラマ教の象徴菱形の文様、黄金の塔。礼拝堂の左右は本来回廊になっているが、ここでは社務所のような建物がたつ。軒に反日帝抗日戦勝利50年の垂れ幕。中庭は礼拝用に白線で区画がなされている。中庭だけでも数千人の礼拝可能とか。
モスク近辺には、イスラムの品々を扱う店が並ぶ。女性用のベールを扱う店には、黒のベールとともに緑のベールが売られている。緑は新婚の女性用とのこと。
モスクから湟水にかかる橋を渡り、西寧駅前を左折、20分程で、道教の寺、北禅寺の山門に着く。北禅寺は西寧市街地の北を東西に走る断崖の中腹にある。一直線に伸びた階段は300段を超える。途中何度も休みながらそれでも15分で着いた。いくつかの石窟を棚状の回廊でむすんだ寺は、一部で修復工事が行われていたが、埃をかぶり、壁の崩れたところも残るうらさびれた感じの建物であった。黒服の道士の姿も2、3見かけたが人気は少なく、ただおみくじを売る本堂(?)前のみ人だかりができていた。箱の中に筮竹(ぜいちく)を入れ、よく振り、最初に飛び出した筮竹の番号のおみくじをくれる。3元が高いか安いのか分からないが、記念に試みる。無難な中吉で取りあえず一安心。
北禅寺からの眺望はよく、西寧市街が一望できる。
下りは、急な階段を避け、迂回路の坂道を道端の石や植物を観察しながら下りる。 麓と市街地の間に広がる畑ではキャベツ、白菜、大根などが栽培されている。勢いよく流れる用水から潅漑された畑は、手入れが行き届いている。
16時45分、青海賓館に戻る。1階の商場で冬虫夏草2箱480元。
18時30分より、賓館前の雲峰閣で夕食。相変わらず量の多いのに閉口。口に合った料理は野菜炒め、ライスに肉団子入りスープをかけたもの、揚げパン。ビールは1本8元。蘭州黄河ビール。先のことを考えコップ3杯で止める。みんな高山病を恐れ自粛している。食後、19時30分から20時40分まで、1人で西寧の繁華街を散策。黄河路を北に、南川沿いには児童公園。西大街に出て、西寧体育館前を東に向かう。歩道に沿って散髪屋が店を開き、屋外のビリヤード屋も大繁盛。水井巷の食品バザールに入る。日没直後、照明の少ない通りは薄暗いが、人通りは多い。屋台の食堂で夕食をとる人にぶつかりながら肉、魚、果物等々の売り場を見て回る。ハミウリを1個(8.6元)求める。日本語を話す店員に驚く。日没とともに気温が下がり、肌寒くなる。バザール、屋台の店を除き、西大街の商店はすでにシャッターを下ろしていた。漢族が多いが、回族、チベット族など少数民族の姿も目立つ。
部屋に戻り、風呂に入り、洗濯を済ます。17階から見る夜景は素晴らしい。