キンボタル情報


キンボタル(金蛍)とは

(撮影中突然の雷光2回により全体がブルーに発色する)


                                (岡山県哲多町)



 キンボタルは、コウチョウ目ホタル科の昆虫で和名をヒメボタルといい、一般的に清流に生息するゲンジボタルやヘイケボタルと違い、森の中に生息する陸生の蛍です。 昭和34年3月27日に岡山県がこの場所を「金蛍発生地」として天然記念物に指定したことから、ここで発生するホタルが「金ボタル」であるということになります。
 ここのホタルは、鎮守の森が暗闇に包まれる午後8時を過ぎた頃から光り始め、まるで天の川が地上に現れたように金色の光に包まれ、1時間以上に渡り金色の光によるフラッシュコミニュケ−ション・光のファンタジーを繰り広げます。
 川崎医療福祉大学の梶田先生が撮影した写真を、平成3年にJR東海が宣伝用ポスターに採用しJR東海全駅で紹介されて以来、全国的な知名度を持つ事になった。
 岡山県新見市哲多町にある、天皇八幡神社境内周辺一帯で発生するホタルは、ヒメボタルの一種で金色の光を発することから、地元では「キンボタル」と呼んで古くから親しまれ大切に保護しています。

 地元でもごく一部の人が見学に行く程度だった、ひっそりと静まりかえっていた鎮守の森が、全国的に脚光を浴びることとなって以来、今ではホタルが発生する二週間程の期間は、大勢の見物客で賑わうこととなりました。

 蚊家小学校の校章)

 今は廃校になり金蛍交流館となっている蚊家小学校の校章にも、金蛍のデザインが採用されている事からも、蛍と地域の人たちとの関わりが深かった事が分かります。

 例年、見頃は7月10日を挟んで10日間程度といわれています。
土・日に鑑賞される場合には大変混雑しますので、少し早めに現地に到着するように計画して下さい。また、地元の「金ホタルを守る会」では一般の見物者が多いため写真撮影は「自粛」して頂くようお願いをしているようです。
 一度は観ておく価値はあると思いますよ。

 上の写真は撮影中に突然の夕立に見舞われ、稲妻の光線が入ったために全体が青紫に輝きより幻想的になったワンシーンです。



金蛍発生(初見日)予測    

●初めに
 アマチュアカメラマンの私が金蛍の発生予測をするようになったきっかけは、金蛍の撮影をするようになって暫くしたころから、今年の発生はいつ頃になりそうかという問い合わせが来るようになり、その頃は感覚的にお答えていましたが、もっと正確な情報は取れないものかと考え、いろいろ調べているうちに発育限界温度(発育ゼロ点)と有効積算温度が昆虫の発育に大きく作用していることが分かりました。
 昆虫にとって、受精から死までの一生は季節の進行にともない、卵から幼虫にそして蛹から羽化して成虫にと変化(生活環という)していきますが、生活環には気温の変化が大きく作用していることは知られています。
 昆虫のような変温動物の場合は、生息環境の外気温の変化が体内で起きる反応に大きく作用することから、体内で起きる変化は、気温が高ければ早く低ければ遅くなることが考えられます。
 そこで、現地の気温を調査しようと考えましたが、通年記録を取るわけにも行かないので、気象条件が近いと思われる気象庁のアメダスからのデータを参考に独自に調査研究をすることとなりました。
 当初は新見アメダスからのデータで調べていましたが旨くいかないので(標高差に問題が有ったのかも知れない)千屋アメダスを使うこととしました。

●発育限界温度(発育ゼロ点)
 そこで問題となるのが昆虫の種類によって違うとされる発育限界温度です。

 一般的に10度前後の昆虫が多いことから、気温データに任意の温度を当てはめ試行錯誤を繰り返した末に、過去の発生記録に照らして最良と考えた9.3度(この数字が正しいかどうかは分かりませんが)を導きだし採用することとしました

●有効積算温度
有効積算温量(日度)を使うことの方が多いようですが、私の場合は有効積算温度を採用し、平均気温が発育限界温度(9.3度)を超えた日の気温のみを積算した数値としました。

●発生予測日
 以上のことから、初見日は有効積算温度が1,250度に達した頃ではないかと考え、発生する頃の1日の平均気温が20度以上で有ることから、1,230度から1,270度の範囲で発生すると考えられ、ここでの40度の差は前後1日程度で有ることから容認される誤差の範囲で有ろうと考えられます。
 過去12年間のデータに照らしてみると、9回は概ね許容範囲内で75%の確率で的中していますが、残りの3回については発育限界温度に達する時期が遅かったことや発生時期の直前の気温が低かったこと等が考えられます。
 以上のような条件を加味して考えると、概ね発生時期(初見日)の特定が可能だと考えられます。(現地の気温データが有るともっと正確に特定できるかも知れません。)

●まとめ
 過去の記録から、初見日には数匹程度の飛翔の確認ができるのみで、見頃を迎えるのはそれからさらに4・5日後になることや、生き物である以上個体差があることも考慮すると、更に100度程度を加算した1,350度に達する頃から1,500度程度になる頃ではないかと考えられます。


今年は平均気温が低く、予想が立てにくい気候になっていますが、6月1日現在で有効積算温度も570度を超え安定して上昇するようになってきました。このまま上昇したとすると1250度に達するのは7月6日頃になりますが、前半の気温が低かったために過去の例から見ると少し早まり1200度前後となりそうです。現時点での発生予測日は7月4日頃になりそうです。(6月1日)

気温の上昇も順調で平年並みにはほど遠いものの昨年並みの積算温度に近づいてきています。(6月9日)

順調に気温が上昇し昨年並みの積算温度になってきました。(6月15日)

6月22日以降の気温の上昇は著しく、平年並みの積算温度に近づいてきました   が、それまでの気温が低かったことから考えると1230度に達する日(7月3日)よりも  少し前になりそうです。(6月29日)

 6月1日時点で1200度前後と予測していましたが、ここに来て気温の上昇が順調です から、1200度に達する7月2日を基準として前後1日を誤差の範囲として発生の確率 が高まってきました。(6月30日)

  そろそろ金螢のシーズンですね。

6月30日に数匹の発生があったようです。

今年のように発育限界温度に達する日が遅い場合には予測が難しいようです。   当初(6月1日)、7月4日と予測していましたがその後の気温上昇が例年より早かったために少し早まったようです。

7月18日 今年のホタルの発生は終わりを迎えたようです。しかし、草むらの中では次の世代へと命のリレーが行われ、無数の卵が産卵されている事でしょう。




金蛍発生地案内     

  岡山県新見市哲多町蚊家(こうのいえ) 天皇八幡神社境内

        

撮影ポイント

     個人的な見解ですので撮影者が現地で微調整をしてください。

周辺ガイド 

     有料駐車場 

       発生地はここの上、すぐです

     ・シーズン中は早い時間に満車となります。(20台程度)


       

         金蛍発生地近くの駐車場は期間中有料となります。

      この案内看板の手前と少し奥に無料駐車場があります。

      そこから坂道(約500m)を徒歩で15分程度です。

 発生地付近は飲食禁止になっていますので、水分補給をしてから出発しましょう。   汗拭きタオルや団扇(うちわ)が有ると良いですね。



     金蛍発生地周辺での注意事項はこちらで確認してください。