木原幸子 夢を紡ぐ人形たち
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ハリー・ポッター Harry Potter


ハリー・ポッター Harry Potter








私の頭の中で卵だったハリーは
ちょっと素敵な男の子に育ち
元気よく旅立っていきました
「勇気と友情」を胸に抱いて・・・

 
ハリー・ポッター Harry Potter 1  ■杖を持つハリー
ハリー・ポッター Harry Potter 2
 ■ランプを持つハリー
ハリー・ポッター Harry Potter 3  ■クディッジをするハリー
 
ハリー・ポッター人形制作を振り返って 木原 幸子

最近になって、再び、私の制作させていただいた「ハリー・ポッター人形」の実物をもう一度見たいというお声をいただいていますが、「ハリー・ポッター人形3体」は、ワーナー・ブラザース様のご依頼でお作りした人形でしたので現在私の手元には残念ながらございません。

振り返ってみると、当時(2003年秋)博報堂の方からお話をいただいた瞬間は、「え?どうして私がつくるの?」と事態がさっぱり飲み込めませんでした。
そして、次に頭に浮かんだのは、もちろん映画の「ハリー・ポッター」でした。
主演のダニエル・ラドクリフ君を思い浮かべ、服はどんなだったかななど思い出そうとしました。

ところが、詳しいお話をお聞きしていると、映画ではなく、原作そのもの「本の世界」のハリー・ポッターでした!!
映画のダニエル君は、これから成長していって大人に変身していくだろうけど、永遠に色褪せない「本の世界」のハリーを作って欲しいというご依頼だったのです。(確かにその通り今では大人になられてますね)

映画とは違う「本の世界」に忠実なハリーって?悩んでいる私に原作者のJ・K・ローリングさんとも親しいといわれるワーナーの社長さん直々に「ハリーの世界観」をご説明下さったり、また、いろんな方々からご助言を頂きながら、作り直しを重ね、やっと7ヶ月かかって制作させていただきました。
それは、顔の形、目の表情や色、また服の色一色のためにもアメリカの許可をもらいながらという、厳密なものだったので、根気とパワーを必要とするものでした。

そして、ようやく完成したハリー3体は、私のもとから元気良く巣立っていきました。
ハリー・ポッターの本の世界の人形としては、「日本発、日本初」の完成でした!

2004年の夏には日本各地を巡回し、岡山にもやってきてくれました。

また、12月には、私の個展に合わせて、天満屋岡山店のご厚意で、「杖を持つハリー」をお借りしていただき、お店の表玄関でクリスマスを彩ってくれました。

ワーナー社長さんのお話では、一体はワーナー本社に、もう一体は、社長さんがJ・K・ローリングさんに会われる時に直接手渡しされるとお聞き致しました。今も元気に輝いていてくれるでしょうか。

以前のものに、新しい写真も加えましたので、どうぞ御覧くださいませ。
そして、“こんなハリーもいた”と皆様の胸に小さく刻んでいただけたら嬉しいです...

(2012年記)

 
 
Hello!ハリー!        木原 幸子

はじまりは、2003年11月11日。
銀座松屋での個展の最終日にいただいた一通のメールでした。

「世界的に有名なキャラクターを創ってもらえませんか・・・」と。

一体、何?誰?世界的に有名なキャラクターって・・・
これこそ、私がハリーと出会った瞬間なのです。

あれから半年。

私の頭の中で卵だったハリーはちょっと素敵な男の子に育ち、
元気よく旅立っていきました。
「勇気と友情」を胸に抱いて…

今はただ、ひとりの人形作家として、
「ハリーポッター」に携わることができたことを、とても感謝しています。

こんな幸運を運んでくださったワーナー・ブラザーズ、
博報堂C&Dの皆様、本当にありがとうございました。

ハリーのファンの皆様、
ハリーは今、会場であなたに会えるのを待っています。
どうぞ、ハリーに会ったら声をかけてください。
「Hello!ハリー」と…

そして、私からは、「Thank You!ハリー」・・・

(2004年記)

 
 
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