10 奉天へ

 11月19日にアルシャンを出て、四平街を経由して、21日に奉天に到着した。奉天では、 西飛行場内の馮庸大学に舎営した。ここでは、東北大学で大講堂の作業をしている。 しかし、『陣中日誌』の行間から奉天での「緊張感」はなく、寒く辛かったノモンハンでの 戦後処理への「休養的期間」と思われる。執銃訓練、密集訓練、分隊戦闘訓練、部隊歌の練習、 銃剣道演練、そして、忠霊塔や奉天神社へ行軍訓練など兵站休養の日程が続く。12日に174名が 遼陽へ作業に行く。渡部中隊長は、遼陽の市内地図や撫順神社の絵はがきを持って帰っている。 奉天からどちらも列車で1時間あまりのところなので視察に出かけたと思われる。 



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